近ごろ土地について、生活空間が考えられなければならないというのは、とくに地価要因や地価評価に関しては、生活という社会的事象をも折り込んだ社会的流動的空間であるからである。地価が生活空間の無限性のなかで発生しているという発想は、地価の個別性、多様性を他の面からいったものであり、地価形成の要因はなにかというような限定されたものではないということである。多数無限の要因のなかに、ある土地については、その土地のその地価でなければならない要因が比重的にあり、経験の深い鑑定人はよくこれを指摘する。
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こうして生活空間のなかに発生し存在する地価は静的でなく動的である。それらの要因は1つ1つ物理的に重ねられて地価を形成するものでなく、また同質の要因が加算されたものでもなく、異質の要因が相互に補い合って有機化したものである。以上生活空間を人間の生活を中心とした、社会的空間としてみたものであるが、そういった空間のなかで特定の土地の周辺を囲って、地価に直接影響を与えるものに環境がある。