ようやくこれならという物件が出てきたのだが、契約する直前までいろいろな事情があって、けっしてスンナリと契約まで進んだわけではなかった。その間も、売り主と買い主の私たちの間の調整だけでなく、近隣との調整にも、Fさんは、一生懸命に走り回ってくれた。この彼の努力のおかげで、私たちは、引っ越して土地を探し始めてから2年目に、ようやく念願の土地を手に入れることができた。当時、私たちは、「Fさんって、絶対に不動産屋には向いてない。
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きっと1年で、営業マン辞めるよね」と、話していた。けれど、あれから7年、Fさんは、今でも挫折せずに同じ会社で、不動産の営業マンを続けている。そして、時折、我が家の近くに来ると、自分が駆け出し営業マンだった頃に売った土地を見て、営業への気持ちを新たにするのだそうだ。家の完成パーティーには、Fさんも招待したのだが、残念ながら、仕事の都合で来られなかった。けれど、その時にお祝いにくれたサボテンが、毎年、白い小さな花をつけている。