お母さんが玄関先の狭い場所で寝起きする一方で、2階はほとんど使われていない。おまけに、お神楽普請(二階の屋根を壊し、みこしのように2階を載せる)で増築された部分がお母さんのベッドの真上にあり、見るからに危険であった。こうした不安定で老朽化した木造住宅は日本全国に山のように残っている。そして、そこに住むのはたいてい高齢者だ。こうした家をどのように安全で快適な、介護の負担を感じない家に生まれ変わらせるか。
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これは重要な課題である。このように、とても介護向きではない家の問題点を一つずつ改善していくときに重要なのは、介護を妨げるバリアは何も建物だけにあるわけではないということだ。それは介護する側、される側の心のなかにあるバリアである。この心のバリアフリーを実現しなければ、本当に安全・安心でくつろげる終の棲家を作ることはできない。