第2のバブル崩壊から市場が回復するには1年から2年の時間が必要になる。その間に、厳しい環境に対応しながら、企業としての基礎体力を強化していく必要がある。当面は売上高が急速に回復することは期待できないだけに、企業のスリム化を避けて通ることはできない。2007年夏までの好調な環境のなかで、不動産業界は積極的な人材採用を展開してきた。2007年の求職者率から離職率を引いた求職超過率は全産業のなかでも一番高くなっているだけに、ある程度のリストラが必要になってくる。厚生労働省の「雇用動向調査」によると、2006年が3.0%の求職超過で、2007年が5.4%の超過だった。このデータでみる限り、今回のミニバブル以前の状態に戻すには、少なくとも1割程度のスリム化が必要ということかもしれない。そのスリム化の過程で大切なことは、人材の見極めという視点。誰でもリストラすればいいということではない。特に、中堅中小の不動産会社の場合、営業担当者の力量差が大きい企業が多い。ごく一部の売れる人材が、各部門の経営を支えているのが実態で、そうした人材に逃げられては元も子もない。スリム化だけではなく、彼らの処遇の充実を図りながら、そうした人材が持っているノウハウを社内で広く共有できる体制を確立することが重要になってくる。できる人材は、簡単にそのノウハウを公開したがらないものだし、仮にしてくれるにしても、そのノウハウを整理し、伝授する時間が惜しい。そこに時間を割いている間に営業活動を展開するほうが彼ら自身の実績は上がるのは間違いない。
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